古い借家の立ち退き

 (更新2009.10.29日) 

 当社実務の中で遭遇した法律問題のうちの賃貸入居中の立ち退き問題を解析しておこうと思い立ちました。ご参考になればと思います。

 2009.10.29日


【古い借家の立ち退き】
 2009・10月、40年以上経過している築古年の借家に住む入居人二軒に対し立ち退きを依頼しました。この場合、立ち退き金の相場は幾らに設定すれば良いのかが問題になりました。家主の事情は、全体が5軒で空き家の3軒の修理をしても既に採算が合わず、賃貸中の2軒の方に出てもらい、立て替えるなり売却するなりしたいと云うものです。賃借人は、立ち退き要請を拒否できるか、応じる場合にはどのくらい請求できるのかと云うことが問われています。仲介業者は、それぞれに対応すべきか、一緒に同一条件で交渉すべきかが問われています。さてどうなりますか。
 当社社長久保の見解
 この交渉は難しいです。と云うのも、立ち退き金のガイド指針がないからです。1・敷金全額返金、2・移転に要する費用の総額補償(引越し費用込み)、3・年間家賃の1年間分ないしは2年間分等々いろんな事例が見られます。問題は、両者が協力し合うのか、云いたい放題するのかにより対応が分かれることになります。当事者、仲介業者で手に負えないと弁護士さんに頼むことになります。仲介業者としては弁護士に依頼する前の代行仕事として引き受けることになります。

 結論的にいえば運頼み神頼みのようなところがあります。経験的には、無茶をいう人はそうはいないです。大概の人は事情を聞き分け、2・移転に要する費用の総額補償(引越し費用込み)の線で了承します。中には提示額の倍額を要求して横になる人がいます。実務的にはその半ばぐらいのところで手打ち解決しますが、人間関係的には毀損させられます。やはり、どこで会ってもこんにちわの挨拶ができる関係で済ますのが良いとおもいます。
 

 2009.10.29日